メンズズーツのファッション変遷

ヨーロッパでメンズスーツができた当初は、レジャー用として使用されるウェアでしたが、アメリカのビジネスマンが19世紀末から20世紀初頭にビジネスウエアーとして着用し始めたことから、メンズスーツは世界的に普及したといわれています。メンズスーツのスタイルには、ブリティシュスタイル、アメリカンスタイル、イタリアンスタイルの3タイプがあります。

中でも、ブリティッシュスタイルのメンズスーツが、すべてのメンズスーツの基本形といわれています。ファッションは、時代の流れで変化するものですが、レディースものに比べ、メンズスーツには流行があまりないように思われています。しかし、日本国内で言えば、これまでのメンズファッションの中でも大きな流行を作ったのは、VANというブランドです。

VANは、日本の男性をファッションに目覚めさせたという大きなターニングポイントを作りました。その後も、80年代のメンズスーツは、ソフトスーツと呼ばれ、それまでのグレーを中心としたビジネス重視型のメンズスーツとは異なり、パステルカラーなどの明るい色を使ったメンズスーツとして注目を浴びました。

ソフトスーツの肩パットは、当時の女性のスーツにも劣らず大きなものが使用していたという点も忘れることの出来ない当時のファッションポイントです。今はイタリアンスタイルに注目が集まっているせいか、細身のビジネススーツが主流ですが、今後も、時代の望むスタイルが反映されたメンズスーツが作られていくのではないでしょうか。

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